ビットコインマイニング株が急落、市場の大混乱で収益が激減

- ビットコインマイニング企業の株は4月7日、競争の激化と市場の不透明感から10%以上下落した。
- 米国の関税と中国との貿易戦争は、マイニングコストと利益率に圧力を加えている。
- ビットコイン(BTC)ネットワークのコンピューティングパワーは過去最高を更新し、マイナーの収益はさらに圧迫されている。
ビットコインマイニング企業の株は、競争が史上最高水準まで激化し、トランプ関税による不確実性の中でトレーダーがパニック的に株式を売る中、より幅広い株式市場とともに打撃を受けている。
ほとんどのマイニング銘柄は4月7日、10%以上下落し、先週の売りに拍車がかかった。
マラ・ホールディングス(MARA Holdings)は約11%下落し、ライオット・プラットフォームズ(Riot Platforms)は約8%下落、クリーン・スパーク(CleanSpark)は7日早朝の米国取引で10%下落した。マイケル・セイラー(Michael Saylor)氏のストラテジー(Strategy)や暗号資産取引所コインベース(Coinbase)など、他の暗号資産関連銘柄も10%以上下落した。
これら暗号資産関連株の下落は、世界中のトレーダーがほとんどの資産クラスをパニック売りする中で起きたもので、特に株式が最も大きな打撃を受けた。
ドナルド・トランプ米大統領による関税が市場にさらなる不透明感を与え、中国との貿易戦争がマイナーにとってはさらなる懸念材料となった。
現在、ほとんどのマイナーがブロック報酬を得るためにマイニングに使用するマシンは、中国メーカーが市場の大半を占めている。もし関税が維持されれば、すでにエネルギーコストの上昇や、半減期に伴う利益率の低下に苦慮しているマイナーにとっては、マイニングコストがより高くなる可能性が高い。
痛みに拍車をかけるように、グラスノード(Glassnode)のデータによると、ビットコインネットワークのコンピューティングパワー(マイナー間の競争を示す指標)は、4月4日に1秒当たり1ゼタハッシュ(1ZH/s)という史上最高を記録した。これまでの記録は、1月31日に記録された毎秒975エクサハッシュ(EH/s)であった。
競争が激化する中、ビットコイン価格は直近の高値10万9000ドル超から7万7000ドルに下落し、マイニング収益を圧迫している。ハッシュパワーに対する1日の収入を示す指標であるハッシュプライスは、過去最低の42.40ドルまで下落し、マイナーたちをさらに圧迫している。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Mining Stocks Plunge as Revenue Craters Amid Market Carnage