XRP、DOGEなどが10%急騰──暗号資産市場は安堵のラリーを展開
  • ビットコインは7万5000ドルを割り込んだ後、8万ドル近くまで反発し、他の主要トークンも上昇した。
  • 暗号資産全体の時価総額は、ドナルド・トランプ氏の当選が確実視された昨年11月頃の水準に戻った。
  • 暗号資産先物では4月7日に12億ドル以上の清算が行われ、トレーダーがポジションを調整したことで市場が反発した。

ビットコイン(BTC)は、7日の後半に7万5000ドルを下回った後、主要トークンの急騰を促す形で、8万ドル近くまで回復し、安堵のラリーを展開した。

ドージコイン(DOGE)、バイナンスコイン(BNB)、エックス・アール・ピー(XRP)、カルダノ(ADA)は、過去24時間の損失の一部を緩和し、最大10%上昇した。幅広いコインを追跡するCoinDesk 20指数(CD20)は9%近く上昇した。

暗号資産(仮想通貨)全体の時価総額は、ドナルド・トランプ氏の勝利が抵抗線と見られていた水準を突破するラリーを引き起こした昨年11月初旬の水準まで後退した。

7日の終盤には、関税の緩和が間近に迫っているとする噂により、S&P 500が7%以上急騰し、株式市場は反発を見せたが、その後、ホワイトハウスがこの憶測を「フェイクニュース」と断定したことで、ほぼすべての利益を失った。

主要な暗号資産が一時20%以上も下落したため、暗号資産連動先物は7日に12億ドル(約1740億円、1ドル=145円換算)以上の清算が積み上がった。その後、CoinDeskが指摘したようにトレーダーがポジションを縮小し、行き過ぎた売りを反転させたことで、反発の舞台は整っていた。

一方で、トレーダーはビットコインの値動きを注視し、押し目買いのきっかけを探っている。関税戦争による不確実性から、慎重な姿勢を示している者もいる。

「短期的に回復期が訪れた際に、ビットコインが伝統的資産に対して相対的な強さを示すことができれば、安全資産を求める投資家が押し目を買う可能性があると楽観視している」と、ハッシュキー・キャピタル(HashKey Capital)のLiquid Fund and Researchのパートナーであるジュピター・ジェン(Jupiter Zheng)氏は、テレグラムのメッセージでCoinDeskに語った。「世界市場が記録的な売りを経験している中、ビットコインも下落しているが、比較的安定している」。

FxProのチーフ市場アナリストであるアレックス・クプツィケビッチ(Alex Kuptsikevich)氏は、市場は「感情的に行き過ぎた売り」の状態であり、反発の兆しはあるものの、反転に必要な触媒は「まだ整っていない」と述べた。

「暗号資産市場のセンチメントは、23という『極度の恐怖』ゾーンに戻っており、これは株式市場で目にするものよりもはるかに高い」と彼は電子メールで述べた。「これは暗号資産投資家が将来について自信を持っていることを意味するものではない。むしろ、ここでの売りは組織的であり、より危険であることを示している」。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:XRP, Dogecoin Surge 10% as Crypto Markets Stage Relief Rally