ビットコインのハッシュレートが1ゼタハッシュ超え──マイナー収益は過去最低を記録

- ビットコインブロックチェーンのハッシュレートが1ゼタハッシュを超える史上最高値を記録する一方、エクサハッシュあたりのマイナー収益は過去最低の42.40ドルまで落ち込んだ。
- 直近の7%の難易度調整は2024年7月以来で最大であり、直近17回の調整のうち14回が上方調整だった。
グラスノード(Glassnode)のデータによると、4日にビットコインブロックチェーンのハッシュレートが史上初めて1ゼタハッシュ毎秒(1ZH/s)に達した。前回の記録は1月31日に記録された975エクサハッシュ毎秒(EH/s)だ。
ビットコインブロックチェーンが初めて1EH/sに到達したのは2016年だ。この節目から現在ハッシュレートは1000倍に増加している。
4月3日に発表されたCoinDeskの調査では、ハッシュレートは記録的な水準に上昇しているが、ビットコイン(BTC)価格はこの傾向から乖離していると指摘された。トランプ大統領の関税の影響もあり、価格はそこからさらに10%下落し、本記事執筆時点で約7万7000ドル(約1117万円、1ドル145円換算)付近で推移している。
この調査で指摘されたように、24時間の時間枠でハッシュレートを分析することは、自然なブロック時間の変動性によって誤解を招く可能性がある。今回の記録が発生した背景にはこれがある。より正確な洞察は通常、7日間移動平均などの長期平均を使用することで得られ、これによるとハッシュレートは879EH/sとなっている。それでも、今回の節目が歴史的なものであると指摘することは重要だ。
6日時点で、ビットコインの難易度調整により難易度は約7%増加し、121.5兆(T)の史上最高値に押し上げられた。これは2024年7月以来で最大の上方調整だ。グラスノードのデータによると、直近17回の調整のうち14回が上方調整だった。難易度調整により、ブロックが約10分ごとにマイニングされ続けることが確保され、ネットワークの一貫性が維持される。
一方、ハッシュ価格として知られるエクサハッシュあたりのマイナー収益は過去最低の42.40ドル(約6100円)に落ち込んだ。この指標はハッシュパワーに対する日次収入を推定するのに利用される。ハッシュ価格の低下は、低いトランザクション(取引)手数料、上昇するネットワーク難易度、比較的低いビットコイン価格が組み合わさって起きたものだ。
|翻訳・編集:林理南
|画像:ビットコイン:難易度調整変化率(Glassnode)
|原文:Bitcoin Hashrate Surpasses 1 Zettahash as Miner Revenue Hits Record Low