ビットコイン、ボラティリティがさらに高まる可能性──7万ドル~8万ドルの「エアポケット」入り

- ビットコイン供給量のうち7万ドルから8万ドルの価格帯に存在するのは2%未満であり、「エアポケット」として知られる流動性が低いゾーンを形成している。
- 歴史的に、ビットコインは新しいトレンドが確立される前に以前に素通りした価格帯に戻り、そこで値固めする傾向がある。
- ビットコイン供給量の約25%が購入時の価格より下がった状態にある。
ビットコイン(BTC)価格は、過去1週間で2度にわたり7万5000ドル(約1088万円、1ドル145円換算)を下回っており、さらにボラティリティが高まる可能性がある。1月20日に到達した史上最高値の10万9000ドルから下落が続いている形だ。
これにより、グラスノード(Glassnode)のデータで示される7万ドルから8万ドルの間の「エアポケット」に入った。このエアポケットは、11月のドナルド・トランプ大統領の選挙勝利を受けてビットコインが急騰した後に生じたものだ。

ビットコインは投票後に7万ドルから10万ドルを超えるまで上昇しており、その後当初の7万ドルに戻ることはなかった。歴史的に、ビットコインが主要レベルで値固めせずに上昇した場合、後に反落してそうしたレベルを再テストすることが多い。この価格の行き来の欠如は、供給量の少なさを意味するものであり、急速な動きの可能性が高まる。
これを示す一つの方法は、ビットコインの未使用トランザクションアウトプット(UTXO)を見ることだ。これは受け取られたが使用されていないビットコインの量を表すもの、つまり取引に使用できる状態のものだ。
UTXO実現価格分布(URPD)は、既存のビットコインUTXOが最後に移動した価格を示している。このバージョンでは、各保有者の平均取得価格を使用して、保有者の全残高を適切な価格帯に分類している。
上昇でも下降でもそうだが、持続可能な動きを確立するために、ビットコインはこの「エアポケット」の範囲内で値固めする必要がある可能性が高い。チャートに示されているように、ここに存在するのは総供給量の2%未満であり、供給不足のためにこの範囲内での価格動向はボラティリティが高い状態であり続ける可能性がある。
ビットコイン供給量の約25%が購入時の価格より下がった状態にあり、これは主に過去155日以内に購入した短期保有者によるものだ。
|翻訳・編集:林理南
|画像:ビットコインのURPD(Glassnode)
|原文:Bitcoin Likely to Become More Volatile After Entering $70K–$80K ‘Air Pocket’