トランプ政権が望むドル安は、ビットコインにとって強気材料:ビットワイズ

- トランプ政権はドル安を望んでおり、それはビットコインにとって強気材料になるとビットワイズは指摘。
- 単一の準備通貨としての米ドル離れは、新たな準備資産の出現への扉を開く可能性があると同社は述べた。
- 2025年末のビットコイン価格目標は20万ドルだと、同社は改めて表明。
資産運用会社のビットワイズ(Bitwise)は8日のレポートで、トランプ(Trump)大統領政権はドル安を望んでおり、それはビットコイン(BTC)にとって強気材料だと述べた。
「関税引き上げに関して私が最も確信しているのは、トランプ政権は大幅なドル安を望んでいるということだ」とビットワイズの最高投資責任者(CIO)、マット・ホーガン(Matt Hougan)氏は書いている。
1週間にわたる市場の混乱のあと、米国への報復措置を取らなかった国々に対する関税を90日間停止するとトランプ大統領が発表したことを受け、暗号資産(仮想通貨)は9日に急騰した。
ドル安はビットコインにとって大きな意味を持つ。
過去5年間、ビットコインは米ドル指数(DXY)と負の相関関係にあるとビットワイズは指摘。ドルが下落するとビットコインが上昇し、この関係は短期的に続くと同社は予想している。
ドル安の長期的な影響はさらにポジティブだと、レポートで述べた。「世界のマクロ経済システムの大変動は、新たな準備資産が出現する機会を生み出す」とホーガン氏は書いている。
唯一の準備通貨としての米ドルから、より分断されたシステムに移行することで、ビットコインや金などのハードマネーが世界のマクロ経済の舞台でより大きな役割を果たす可能性があると、レポートは付け加えた。
ビットワイズは、年末のビットコイン価格目標20万ドルに据え置くと発表。
世界最大の暗号資産であるビットコインは、本記事執筆時点で約8万2300ドルで取引されている。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Shutterstock
|原文:Trump Administration Wants Weaker Dollar and That’s Positive for Bitcoin: Bitwise