CryptoPunk #3100、約1億円の損失で売却──希少価値はまだ健在
  • かつてNFTの象徴的存在だった「CryptoPunks」は、2024年に過去最高の5600万ドル(約81億円、1ドル145円換算)で取引された。だが、最近の販売状況は市場の低迷を示している。
  • 過去3番目の高値4500イーサリアムで取引された「CryptoPunk #3100」は、最近4000イーサリアム(ETH)で売却され、以前の価格から大幅な損失となった。
  • NFTの取引高が減少しているとはいえ、「CryptoPunk #3100」のような希少なCryptoPunksは、その希少性と独自性により依然として高値で取引されている。

かつてCryptoPunks(クリプトパンクス)は、究極のステータスシンボルだったことを覚えているだろうか?

2017年にLarva Labsが発行した1万体のアバターは、2021年のNFTブームにおける最高峰のひとつだった。中には2024年に5600万ドル相当のイーサリアムで取引されたものもある。

NFT分析サービスCryptoSlamのデータによると、最も高値で取引されたNFTトップ5はすべてCryptoPunkのコレクションに属している。だが保有者たちは資金を引き上げているようだ。

史上3番目に高額な取引として知られる「CryptoPunk #3100」を保有していたウォレットは11日、これを4000ETH(約9億円)で売却した。以前の売却価格に比べると500ETH(約1億円)の損失だ。イーサリアム自体も過去1年で約60%下落していることが、損失額に影響している。

Punk 3100は、0x074ad7によって0x705876から4000ETH(608万4359.86ドル)で購入された。

それでもなお、この価格はCryptoPunkの中では高額だ。コレクションのフロアプライス(最低売却価格)は現在、42ETH程度にとどまっている(CoinGecko調べ)。#3100の高額評価は、「エイリアン」タイプで、わずか9体しか存在しない希少性によるものだ。

NFT取引高は、一部の熱狂的なタイミングを除けば、2021年をピークに減少傾向にある。4月7日時点での総売上高は約5800万ドルと、2021年初頭の水準に逆戻りしている。

|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:CryptoPunks modified by CoinDesk
|原文:CryptoPunk NFT, Once Bought for $16M, Sold for $10M Loss