SECとバイナンス、進行中の訴訟の一時停止期間延長を判事に要請

米証券取引委員会(SEC)と暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスの弁護士は4月11日、連邦判事に対し、「生産的な話し合い」を理由に、バイナンスに対するSECの裁判の一時停止をさらに2カ月続けるよう要請した。
SECは2023年、同取引所が米国の関連会社や前CEOのチャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao)氏ら幹部とともに、無認可の清算機関、ブローカー、取引所として運営することで連邦証券法に違反したとして、バイナンスを提訴した。
SECはまた、資産の混同が行われ、バイナンスUSの取引高が操作されていたとしている。
ドナルド・トランプ米大統領が就任し、マーク・ウエダ委員を委員長代理に任命した後の2月、SECは裁判の60日間の一時停止を要請したが、その期限は4月14日に切れる予定だ。
SECは、証券法がデジタル資産にどのように適用されるかについて、より明確なガイダンスを作成することを目的とした暗号資産タスクフォースを新設したことを、一時停止要請の理由のひとつとして挙げていた。
11日に提出された書類の中で、弁護士らは「暗号資産タスクフォースの取り組みがSECの主張にどのような影響を与える可能性があるか」を含む協議を行ったと述べ、さらに60日間の一時停止を要請した。
「SECは、こうした継続的な話し合いと、この訴訟の解決や範囲の変更を承認するために必要な委員会の承認を求めるための時間を考慮し、被告に対し、現在の一時停止をさらに60日間継続することに同意するよう要請し、被告は、一時停止を継続することが適切であり、司法経済上も有益であることに同意した」と申請書には記されている。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Nikhilesh De/CoinDesk
|原文:SEC, Binance Ask Judge to Extend Pause in Ongoing Case