野村グループのレーザー・デジタル、マントラ暴落への関与を否定
  • マントラのOMトークンは、2億2700万ドル相当のトークンが複数の取引所に送金された直後に90%下落した。
  • 初期の報道とは異なり、野村グループのレーザー・デジタルはOMを取引所に送金したことを否定した。
  • マントラのチームは、暴落は市場全体の圧力と清算の連鎖によるものだと主張している。

野村グループの一員であるスイス拠点のトレーディング会社レーザー・デジタル(Laser Digital)は、マントラ(Mantra)のOMトークンが90%下落したフラッシュクラッシュへの関与を否定した。

レーザー・デジタルはX(旧Twitter)で、「レーザー社を『投資家売り』に結びつけるSNS上の主張は事実に反し、誤解を招くものだ」と述べた。

レーザー・デジタルはさらに、自社が管理するマントラのウォレットアドレスを公開し、いずれのアドレスにも取引所への入金や売却履歴がないことを示した。

OMがなぜこれほど激しく暴落したのかについては依然として憶測が飛び交っている。マントラのチームは、市場全体の圧力と中央集権型取引所による強制的なポジション解消が清算の連鎖を引き起こしたためだと主張している。

取引所OKXは、市場全体に波及する前にOKX以外の複数の取引所で最初に価格が下落したことと相まって取引高の急増が価格のボラティリティを引き起こしたと指摘した。

暴落前、17のウォレットが4360万OM(2億2700万ドル相当、1ドル145円で約329億円)を取引所に入金していた。マントラのチームが流通供給量の90%を保有していることもあり、保有者の間でのパニック反応につながり、初期の売りが加速した。

CoinMarketCapのデータでは、OMは本記事執筆時点で0.57ドル(約83円)で取引されており、当日高値の6.14ドル(約890円)から90%下落している。取引高は3425%増の26億ドル(約3770億円)となっている。

|翻訳・編集:林理南
|画像:OM/USDチャート(TradingView)
|原文:Nomura’s Laser Digital Denies Involvement in Mantra Crash