ビットコインに利益確定売り──カルダノが主要コインの下落を主導

- 4月15日の上昇の後に利益確定の売りが入り、ビットコインや主要な暗号資産は3%以上下落した。
- XRPの価格は、ETFのポジティブな展開にもかかわらず、下落すると予想されている。
- 大口投資家はビットコインの売りを減速させたが、買いは依然として弱い。
4月15日の上昇相場は予想通り、16日のアジア取引時間午前中に利益確定売りに遭い、ビットコイン(BTC)やその他の主要トークンは3%以上下落した。
暗号資産(仮想通貨)市場全体の時価総額は過去24時間で3.3%下落し、BTCは1日前の8万4200ドル超の高値から一時8万3500ドル近くまで下落した。イーサリアム(ETH)とカルダノ(ADA)は5%近く下落し、主要コインの中で最大の損失を記録した。
エックス・アール・ピー(XRP)は着実に下落しており、今後の急落を示唆する値動きとなっている。しかし、ファンダメンタルズはポジティブな動きを見せている。ETF(上場投資信託)プロバイダーのプロシェアーズ(ProShares)は15日、アメリカで提供予定のXRP現物ETFの申請内容を修正し、4月30日の開始を予定している。
大手投資家によるビットコインの売却は、損失を認識するにつれて緩和されていると、オンチェーン分析企業CryptoQuantはCoinDeskへのメモで述べた。大手投資家によるビットコインの売却は、2月下旬のピーク時の1日あたり80万BTCから、約30万BTCに減少している。
「これらの投資家が2月下旬以降、価格低迷により損失を被ったことで、売却ペースが鈍化した」とアナリストは述べた。「しかし、大口投資家の買い増しは依然として低調だ。彼らの保有高は先週だけで約3万BTC減少しており、月間買い増しペースは3月末の2.7%から0.5%へと低下している。これは20年2月以来の最低ペースだ」。
中国経済が第1四半期に5.4%成長したにもかかわらず、香港の中国株が16日の取引開始後に2.9%まで損失を拡大したことで、主要銘柄が下落した。
関税の影響の程度はトレーダーの間で依然として懸念材料となっており、リスク回避の動きは最終的に暗号資産市場に重くのしかかることになるだろう。
「アメリカの景気後退への懸念が強まっていることは疑いようがない。主要機関が予測を大幅に上方修正している」と、Unity Walletの最高執行責任者(COO)であるジェームズ・トレダノ(James Toledano)氏は、電子メールでCoinDeskに語った。「経済成長は0.1%から1%の間で失速すると予測されており、多くの人がこれらのリスクはすでに株式に織り込み済みだと考えているが、私は底値はまだ見えていないのではないかと考えている」。
「しかし、特に伝統的な市場が変動に直面していることから、ビットコインの分散型資産としての魅力が高まっているように感じられる。トランプ氏の政策はマクロ経済に大きな不確実性をもたらしたが、逆説的にビットコインの最近の値上がりを煽っている可能性もある。ただし、暗号資産を含むすべての市場のリスクは依然として高い」と、トレダノ氏は付け加えた。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Cardano’s ADA Leads Majors Slide Amid Bitcoin Profit-Taking; ProShares Amends XRP ETF