ビットコイン、8万3000ドルのサポートを下回れば7万5000ドルまで下落の可能性も:チャート分析
  • ビットコイン(BTC)の回復ラリーは失速し、8万6000ドルがレジスタンスゾーンとして機能している。
  • 主なモメンタム指標は、50時間SMA(単純移動平均線)と100時間SMAが弱気クロスオーバーに向かう態勢にあることから、弱気転換の可能性を示唆している。
  • 8万3000ドルを下回ると売りが先行する可能性がある一方、回復ラリーを継続するには8万6000ドル以上が必要となる。

ビットコインの回復ラリーは4月13日から失速し、主要指標の弱気シフトのリスクが高まっている。

13日以降、8万6000ドル台がレジスタンスと需給ゾーンとして浮上し、強気派はこのレベル以上の上昇を維持できずにいる。

このレベルをブレイクアウトするのが困難なことが、主要モメンタム指標である50時間、100時間、200時間の単純移動平均(SMA)の弱気再調整のリスクを高めている。これら3本の移動平均線が1本ずつ下に重なり、下向きに推移すると、弱気を示唆する。

50時間SMAと100時間SMAはピークをつけ、前者が後者を下回る弱気クロスオーバーが発生しようとしている。ビットコインの価格は200時間SMAを上回っているが、他の2本のSMAの弱気クロスが迫っていることから、売りが再び優勢になりそうだ。

さらに、日足チャートのMACDヒストグラムは、ゼロラインより上のバーが連続しなくなり、市場の弱気な展開の可能性を支持する上昇モメンタムの喪失を反映している。

下降トレンドにある50日および100日SMAという背景も考慮すると、これらすべてが強気派に警戒を促している。1時間足チャートのサポートである8万3000ドルを下回るような動きがあれば、弱気な展開が確認され、直近の安値である7万5000ドル付近に向けて売られる可能性がある。

一方、回復ラリーの継続を示唆するには、UTC(協定世界時)終値が8万6000ドルを上回る必要がある。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:TradingView/CoinDesk
|原文:Bitcoin at Risk of Dropping to $75K if BTC’s $83K Support Breaks, Chart Analysis Show