圧縮バネのようなXRP、大変動の可能性高まる──重要なボラティリティ指標が2024年と同様のパターンを示す
  • XRPやビットコインの値動きは圧縮バネに似ており、重要な動きの可能性を示している。
  • ボリンジャーバンド幅はどちらの暗号資産も2024年10月以来の低水準となっており、市場エネルギーの蓄積を示唆している。
  • バンドが狭い局面は上昇相場の前兆となる場合もあれば、2022年10月の暗号資産取引所FTX破綻後のように急落の前触れとなる場合もある。

エックス・アール・ピー(XRP)やビットコイン(BTC)の値動きは、今にも解き放たれて突然エネルギーを放出しそうな圧縮バネのようだ。

これは主要なボラティリティ指標であるボリンジャーバンド幅(Bollinger Bandwidth)から読みとれるメッセージだ。ボリンジャーバンド幅は、ボリンジャーバンドの上下のバンド間の距離を20日移動平均に対するパーセンテージで測定する指標。

XRPの場合、4時間足チャートにおいてボリンジャーバンド幅が2024年10月以来の狭さに達している。ビットコインの4時間足チャートもXRPと同様のボリンジャーバンド幅のパターンを示している。

長年、ボリンジャーバンド幅の縮小は市場の静寂期を反映しており、大きな動きが生じる前の圧縮ばねに似ていると考えられてきた。

こうした穏やかな局面では市場はエネルギーを蓄積しており、一度明確な方向性が確立されると最終的には解放されることになる。その結果、劇的な上昇や急落が発生しやすい。実際XRPとビットコインはどちらも、現在の水準に匹敵するバンド幅が続いたレンジ期間を経て2024年11月から12月に大幅上昇した。

ただし、バンド幅縮小が常に強気のボラティリティ爆発を示すわけではなく、急落の前兆にもなり得る。例えば、2022年10月にはバンド幅が縮小して大きな動きが発生することを示唆したが、暗号資産取引所FTXが破綻したことを受けてその動きは下方向に実現した。

今回のバネの圧縮が強気のボラティリティを招くか、両方の暗号資産の暴落につながるかは不透明だ。米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長が行ったタカ派コメントや、一部の大口投資家(通称:クジラ)による売りを見ると、後者の方が可能性は高そうだ。警戒しよう。

[XRPとビットコインのボリンジャーバンド幅(TradingView/CoinDesk)]

|翻訳・編集:林理南
|画像:geralt/Pixabay
|原文:XRP Resembles a Compressed Spring Poised for a Significant Price Move as Key Volatility Indicator Mirrors 2024 Patterns