暗号資産取引所ビッサム、韓国でのIPOに向けて2社に分割へ
  • ビッサムは中核事業である暗号資産取引所の上場に注力するため、事業構造を再編。
  • 新会社「Bithumb A」はベンチャー投資と資産運用を担い、金融商品への注力に移行。
  • ビッサムは韓国のコスダック市場への上場を計画しており、その後、米ナスダック上場も検討している。

ビッサム(Bithumb)は、新規株式公開(IPO)に向けた組織再編の一環として、中核をなす暗号資産(仮想通貨)取引所事業を他の事業から分離する計画だ。

ソウルに拠点を置く同社は2つに分割され、「Bithumb Korea」は中核をなす暗号資産取引所事業の運営に特化する。Bithumb Koreaが上場を目指す企業となると、現地メディアが韓国の法人登記簿謄本を引用して報じた。

もう1つのユニットは、新設される「Bithumb A」という会社で、ベンチャー投資、資産運用、新規事業の取り組みを監督する。この再編は7月31日に実施される予定だ。

Bithumb Aは、NFTやメタバースプロジェクトから株式、債券、転換社債などの金融商品投資に事業転換した「Bithumb Partners」を含む、取引所の投資部門を統合する。現地メディアによると、ビッサムはこれらのサービスを国内で提供するために、認可を受けた企業と協議を進めている。

株式保有や外部企業との戦略的提携を管理する「Bithumb Investment」も、Bithumb Aの監督下に入る。

昨年、ビッサムはナスダック上場を検討していると報じられていたが、現在はまず韓国のコスダック市場に上場させる計画に変更し、米国での上場は2次目標としている。

現地メディアの報道によると、ビッサムは2024年に1308億ウォン(約130億円、1ウォン0.099円換算)の営業利益を計上し、前年の1490億ウォン(約148億円)の損失から回復した。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Melody Zhang/Unsplash
|原文:Bithumb to Split in 2 as Crypto Exchange Inches Toward South Korean IPO