トランプ大統領のミームコイン「TRUMP」、70%急騰──上位保有者向けディナーイベント発表で

- TRUMPトークンは、トークンの上位保有者向けにドナルド・トランプ大統領とのディナーイベントを開催すると発表したあと、70%以上急騰。
- このイベントは、3億ドル(約429億円、1ドル143円換算)相当のTRUMPトークンの流通開始に続くもので、7月にはさらになる流通が見込まれている。
- トランプ氏の「公式」暗号資産トークンとして販売されたこのトークンは、1月のローンチ時に業界全体から批判を浴びた。
ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の公式暗号資産(仮想通貨)トークンとして販売されているTRUMPは、プロジェクトのWebサイトにトークン保有者向けの大統領とのディナーイベントへの招待状が掲載されたことで、23日に急騰した。
プロジェクトのWebサイトにあるイベントに関するバナーには、「ワシントンD.C.にあるドナルド・J・トランプ大統領のプライベート会員制クラブで、大統領とのディナーにご参加を!」と記載されている。
イベントのWebサイトによると、この招待は上位220人のトークン保有者を対象としている。

このニュースを受けて、トークン価格は一時70%以上急騰し、3月初旬以来の高値となる16ドルを記録。その後、13ドルを下回るまで値を戻したが、過去24時間で依然として43%上昇している。
Tokenomistのデータによると、このイベントは、これまでロックされていた3億ドル(約429億円)相当のTRUMPトークンが4月18日に流通に追加されたあとに開催されるという点で注目に値する。既存トークンの約75%が依然としてロックされており、7月に予定されている次のロック解除で、6億ドル(約858億円)を超えるコインが供給に追加される見込みだ。
TRUMPトークンは、1月20日のドナルド・トランプ大統領就任式のわずか数日前にローンチされ、注目度の高さとトランプ大統領の公職という立場、内部関係者への多額の割り当てを利用したとして、業界全体から激しい反発を受けた。
このローンチはまた、暗号資産市場における投機的なバブルのピークを示した。ビットコイン(BTC)はその後数週間で記録的な価格から30%以上下落し、投機的な要素が強い小規模な暗号資産の多くは80~90%の下落に見舞われた。
本日の急騰にもかかわらず、TRUMPコインは、1月19日の記録的な価格73ドルを依然として80%以上下回って取引されている。
|翻訳・編集:廣瀬優香
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|原文:TRUMP Coin Jumps 70% on President’s Dinner Event for Top Token Holders