メルカリ、暗号資産取引にXRP追加──訴訟終結期待が追い風か
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栃山直樹

メルカリの子会社で暗号資産(仮想通貨)サービスを展開するメルコインは、2025年4月24日よりフリマアプリ「メルカリ」内で、新たにエックス・アール・ピー(XRP)の取り扱いを開始すると発表した。
これにより、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)に加え、3種類の暗号資産が取引可能となる。

メルカリの売上金やポイント等で1円から購入できる手軽さから、特に初心者層を中心に利用者を拡大してきた同サービスにとって、新たな選択肢が加わる。
今回追加されたXRPは、国際送金などでの活用も期待される世界第4位の時価総額(CoinMarketCap、4月24時点)をもつ暗号資産である。
XRPと密接な関係にあるリップル社とSEC(米証券取引委員会)は、「未登録有価証券の販売」にあたるかを巡り、2020年から法廷闘争を続けてきた。
しかし2025年3月に、リップル社CEOがSECによる控訴取り下げを発表したことで、訴訟終結への期待が高まった。この進展は、XRPの現物ETF承認の実現性を高めるものとの観測にも繋がっている。
メルコインによる今回のXRP取り扱い開始は、こうした市場のポジティブな変化も一因と考えられる。
同社は利用者の投資対象の選択肢を広げる狙いであるとしている。売買手数料は無料だが、実質的なコストとしてスプレッドを含む価格が提示される。なお、XRPは自動積立購入の対象外である。
|文:栃山直樹
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