ドージコインが主要暗号資産の損失をリード──BTC、ETH、XRPは利益確定売りで下落
  • 主要な暗号資産は、トレーダーが利益確定を急いだため、最大5%下落し、ドージコインが最も大きな下落を記録した。
  • ビットコインは9万3000ドル前後で推移した一方、XRP、SOL、BNB、ドージコインなどの主要なトークンは2%を超える下落を示した。
  • アメリカのビットコイン現物ETFは、市場変動の中でのビットコインの安全資産としての魅力が高まる中、9億1600万ドルを超える資金流入を記録した。

主要な暗号資産(仮想通貨)は4月24日に最大5%下落した。これは、今週前半の着実な上昇を受けてトレーダーが利益確定売りを進めたためで、特に大型資産でミームコインのドージコイン(DOGE)が最も大きな下落を記録した。

ビットコイン(BTC)は過去24時間、9万3000ドル付近で推移したが、エックス・アール・ピー(XRP)、ソラナ(SOL)、バイナンスコイン(BNB)、およびDOGEは2%を超える下落を示した。イーサリアム(ETH)は1.5%の下落にとどまり、相対的に堅調な推移となった。

暗号資産全体の時価総額は2.5%減少した。時価総額上位のトークンを追跡する流動性指数であるCoinDesk 20指数(CD20)は3%を超える下落を記録した。

アメリカのビットコイン現物ETF(上場投資信託)は23日に9億1600万ドル(1282億4000万円、1ドル=140円換算)を超える資金流入を記録した。一部のトレーダーは、この流入急増の背景として、安全資産としての役割が強化されていることを指摘している。

「資金流入は米ドル指数(DXY)の下落と、株式市場のボラティリティに対するビットコインの安全資産としての魅力の拡大が要因だ」と、ビットゲット(Bitget)のヴガル・ウシ・ザデ(Vugar Usi Zade)COOはCoinDeskへのメールで述べた。「大規模なETFへの資金流入は、機関投資家の採用拡大を背景に、ビットコインが主要な暗号資産としての地位を強化していることを反映している」。

「株式との相関の低下と安全資産としてのストーリーは、多様化ツールとしてのポジションを強化しているが、短期的な課題である投資シグナルの弱さは、持続的なマクロ経済の触媒が必要となる」。

ビットコインの安全資産としてのストーリーは、過去1週間でその回復力により強化され、ゴールド(金)価格の上昇と歩調を合わせている。これは、米中貿易戦争の継続に伴い、債券利回りと米国株が調整される中で起こっている。

今週初めに、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長を解任する意向はないと表明し、一部品目に対し最大245%の関税を課されている中国との合意がなされれば、関税を大幅に削減すると述べた。

しかし、矛盾したシグナルと頻繁なトーンの変化はトレーダーを困惑させており、彼らはポジション調整のヒントを模索し続けている。

「マクロのリスクは残るが、一つの重要な懸念材料は解消されたようだ。トランプ氏は当面、FRBのパウエル議長の交代を意図していないことを示唆した。この安心感は長期金利の緩やかな低下を促し、主要なテールリスクを軽減した」と、シンガポール拠点のQCPキャピタル(QCP Capital)は24日に配信されたメッセージで述べた。

「しかし、全体的な見通しは決して単純ではない。貿易摩擦、地政学的な緊張、規制の不透明感が、依然として長い影を落としている」と同社は付け加えた。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Dogecoin Leads Losses Among Majors; BTC, ETH, XRP Slump on Profit-Taking