ブロックチェーンで偽薬を判別とカルテ作成・管理を──アフガニスタン

偽薬の判別、患者のカルテ作成・管理にブロックチェーンを用いるため、アフガニスタン保健省がブロックチェーン企業FantomOperationsと覚書を交わした。

通信社アフガン・ボイス・エージェンシーが11月27日に報じた。覚書では、アフガニスタン保健省はブロックチェーン技術を用いて、偽の薬剤を見分け、患者のカルテを作成し、ファイルを電子化できるようになるという。保健部門の効率性と監査性を上げることが期待される。

「保存状態その他の点で信頼性に欠けるものや偽薬も多々見受けられる」

日本の外務省は、アフガニスタンの医療環境について「外国人が安心して受診あるいは入院できる設備の整った医療機関は、地方は言うまでもなく、首都のカブールにさえほとんどありません」としている。

さらに同国の薬剤事情については「一般に流通している薬剤、衛生材料はイラン、パキスタン、インド、中国製のものが多く、保存状態その他の点で信頼性に欠けるものや偽薬も多々見受けられます」と指摘している。

Ferozuddin Feroz保健省大臣は「このイニシアチブは、アフガニスタン国民が国内で標準的な医療サービスを受けやすくするだろう」と述べた。

文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:Shutterstock