マイクロソフト連携の報道で50%急騰の仮想通貨エンジンコイン

マイクロソフト(Microsoft)とブロックチェーン・ゲーミング・スタートアップのエンジン(Enjin)との連携により、エンジンのネイティブトークンは2日間で約50%も値上がりした。

エンジンコイン(ENJ)は2019年12月4日午後(UTC)以降、エンジンの技術とイーサリアムブロックチェーンを利用するマイクロソフトの報酬スキームの報道が広まるにつれ、急激に値上がりした。アジュール・ヒーローズ(Azure Heroes)と呼ばれるこのスキームでは、コーチング、デモ版の提供、コンテンツの作成などの好ましい行いに対して、コミュニティメンバーに仮想通貨(ノンタンジブル・トークン(NFT:非代替性トークン))が報酬として与えられる。

エンジンコイン価格が報道を元に急騰するのは、今年で2回目である。1度目は、サムスンが3月、その主力スマートフォン「ギャラクシーS10(Galaxy S10)」のブロックチェーン・キーストア(Blockchain Keystore)にエンジンの仮想通貨を追加した後であった。

当時、リリースにまつわる噂に乗じて価格は70%以上も高騰した。ENJはそれ以来、約0.25ドル(約27円)の高値から下落し、11月29日には0.046ドル(約5円)まで落ち込んだ。

コインマーケットキャップ(CoinMarketCap)のデータによれば、今回のマイクロソフトに後押しされた値上がりでは、価格は12月6日午前(UTC)に約0.1059ドル(約12円)でピークを迎えた。当記事執筆時点では、値上がりは少し勢いを失っているようで、価格は0.0987ドル(約11円)まで下がった。

日足チャート

上のチャートで見られる通り、ENJの価格の動きは約72日間にわたって、0.051ドル(約6円)と0.068ドル(約7円)の間の支持線と抵抗線の2つのはっきりとしたエリアの間にとどまっていたようだ。

エンジンコインの強気の買い手は、価格に火を付けるためのさらなる展開を確実に切望し始めていただろう。そして彼らの願いは、今週のニュースに促された急激な値上がりで叶えられたように見える。

時価総額の低いコインの長期的投資家で、ENJのトレーダーでもあるリコ・ソロ(Rico Solo)氏は、価格のさらなる下落のリスクに備えるために、今回の値上がりで得た利益の約25%を取り分けておく計画だと述べた。

「私は2019年初期のサムスンのニュースの前に買い、何か大きな出来事が起こるのを待っていました。残念ながら、最高値で売ることはなく、そこから価格は激しく下落しました」とソロ氏は語った。

※筆者は記事執筆時点で仮想通貨を保有していない。

翻訳:山口晶子
編集:T. Minamoto
写真:Shutterstock
原文:Microsoft Collaboration News Fuels 50% Rally for Enjin’s Cryptocurrency