LINE Pay、スマホ決済で銀行振込を発表──スーパーアプリ化へまた一歩前進するLINE

LINEの子会社でスマートフォン決済サービスを手がけるLINE Payは12月9日、個人・法人の銀行口座に振込ができるサービスを開始すると発表した。

日常生活の多くの場面で利用できる統合的なモバイル・アプリは「スーパーアプリ」と呼ばれるが、LINEは「LINE」アプリをスーパーアプリ化するための画期的な施策をまた一つ打ち出した。

写真:LINE Payより

LINE Payの発表によると、今回の銀行振込サービスは「LINE Pay」アプリ、または「LINE」アプリ内の「ウォレット」タブの「送金」から「口座に振り込み」を選択して利用することができる。相手の口座番号を知っていれば「口座番号」を、電話番号やメールアドレスを知っている場合は「SMS・Eメール」を選択して、必要な情報を入力する。

1日あたり10万円が上限で、手数料は一律176円(税込)。24時間365日、利用することが可能だ。

LINEの銀行振込サービスを利用した場合の送金側と受け手側の画面。(写真:LINE Payより)

日本国内におけるキャッシュレス化は進んでいるが、高額決済では企業や店舗側が決済手数料を懸念し、クレジットカードへの対応がなされておらず、依然として口座振込を指定する業者が多い。「LINE Pay」に生活資金の一部を入れておくユーザーが増えてきていることから、LINE Payは銀行口座振込サービスを「LINE」上で展開する必要があると判断した。

LINEは11月にヤフーを傘下に置くZホールディングス(HD)と経営統合することで合意し、「LINE」アプリのスーパーアプリ化戦略をさらに進める方針を明らかにしている。今後、さらに利便性の高い新サービスを「LINE」、「LINE Pay」アプリに追加されることが期待される。

編集:佐藤茂
写真:LINE本社ビル・エントランスにある「LINE」ロゴ(撮影:多田圭佑)