小規模企業や個人向けにローンを扱うデジタル銀行ウィーバンク(WeBank)は、中国の国家ブロックチェーンネットワーク向けに技術インフラを提供する初の企業となった。
中国国営メディアの報道によれば、深センに拠点を置く同社は、ブロックチェーンベース・サービス・ネットワーク(Blockchain-Based Service Network:BSN)に、特許取得済みの自社コンソーシアムチェーンFISCO BCOSを提供する。
同社声明によると、同コンソーシアムチェーンは単独のブロックチェーンではなく、一般向けのブロックチェーンアプリケーション群である。
先週ローンチされたBSNの14のメンバーからなるコンソーシアムは、個々の知識と技術を利用してネットワーク内でブロックチェーンベースのアプリケーションを開発、運用する。
コンソーシアムのメンバーには、ウィーバンクの他に、フォビ・チャイナ(Huobi China)、国家情報センター(State Information Center)、そして国営テック企業大手の中国銀聯(China UnionPay)、中国移動通信(China Mobile)、中国電信(China Telecom)が含まれる。
2014年創業のウィーバンクは、中国証券監督管理委員会が免許を与えた初のインターネットバンクであり、その後ブロックチェーンベースのサービスへも事業を拡大した。
ウィーバンクは、立業集團(Liye Group)や百業源投資(Baiyeyuan)などの有名な中国企業から出資を受け、最大の株主は30%を保有するテンセント(Tenscent)である。
今回の発表は、情報通信やエネルギー管理など、国中の国家管理下にある様々な公共サービスに活用するために国家規模のブロックチェーンネットワークを構築しようとする中国政府の最新の取り組みとなる。
BSNプロジェクトは中国にある25の都市、香港およびシンガポールで試験された。報道によれば、2020年までには、200を超える都市で試験が行われる予定だ。
翻訳:山口晶子
編集:T.Minamoto
写真:Shutterstock
原文:Tencent’s WeBank to Provide Infrastructure for China’s National Blockchain Consortium