ファースト・ビットコイン・キャピタル・コーポレーション(First Bitcoin Capital Corp.)は、世界中のビットコインATMオペレーターをまとめたいと考えている。
かつてはベネズエラの金採掘企業で、現在は多国籍仮想通貨スタートアップへと転身を遂げたファースト・ビットコインは、SEC(米証券取引委員会)への登録を終えた──CEOのグレッグ・ルービン(Greg Rubin)氏は、寸断されているビットコインATMに新しいネットワークを提供するための第一歩と語った。
ルービン氏の計画は、数十の、しばしば小規模なオペレーターが運営する数千のATMを、顧客確認、取引監視、コンプライアンスの包括的なソリューションでつなぐというもの。
「我々はビットコインATMオペレーターのコンソーシアムを作り、グローバルなATMネットワークにまとめたいと考えている」とルービン氏は語った。同氏によると、コンソーシアムは2020年にローンチされる予定だ。
イスラエルのホロンを拠点とするファースト・ビットコインは仮想通貨分野で何年も事業を続けており、ビットコイン取引所やATMサービスを提供している。SECは2017年、同社の株式の取引を一時的に停止している。
ファースト・ビットコインのネットワークは、最近獲得した2015年の特許にかかっている。SECへの申請書類によると、米特許9,135,787 B1「Bitcoin Kiosk/ATM Device and System Integrating Enrollment Protocol and Method of Using the Same」は、同社の株式160万株との交換で2019年夏にファースト・ビットコインのものとなった。
ルービン氏は、この特許は単なる法律上の武器ではないと主張し、知的財産権を買い集め、損害賠償を求めて、しばしばむやみに裁判を起こすような人物になるつもりはないと述べた。
特許を行使するために「野球のバットを持ったイタリア人の大男2人を差し向けたいとは思わない」。
そうではなく、ファースト・ビットコインは特許をATMオペレーターとの関係構築に利用する。ルービン氏は関係はお互いにメリットになると語った。つまり、ファースト・ビットコインはATM手数料に相当する定額の取引手数料を徴収し、オペレーターはネットワークを使って地元のコンプライアンスや規制上の負担に対応する。
ルービン氏は、小規模なオペレーターはこのグローバル化したネットワークから最も恩恵を受けると述べた。
「10台のATMで石器時代にいるかのように運営を続けることはできない」とルービン氏は述べた。
「我々は規制、そしてセキュリティを熟知している。オペレーターの役割は事業を促進するだけ」
翻訳:山口晶子
編集:増田隆幸
写真:Bitcoin ATM image via Shutterstock
原文:Former Venezuelan Gold Mining Company Wants to Centralize Bitcoin ATM Infrastructure