QRコード決済の利用に関する調査で、全国主要駅周辺で使える店舗数はPayPayが他を圧倒していることが明らかになった。調査範囲は主要100駅の周辺500メートル範囲だが、PayPayが約3万2000店舗で、2位のd払いは約5800店舗だった。
ICT総研は2020年1月7–14日に「2020年1月QRコード決済の利用可能店舗数に関する調査」を実施、対象者4,000人のうちスマホアプリでQRコード決済を利用しているユーザーは1,419人だった。利用事業者上位はPayPay、楽天Pay、d払い、LINE Payだった。
コンビニでの利用者はLINE Payが僅差で最多
PayPay、楽天Pay、d払い、LINE Payの4社のいずれかを使っている1,205人に対して、「QRコード決済の利用する機会・場面」を聞いたところ、コンビニエンスストア が最多。4社の利用者を平均すると71%となった。
PayPayは自動販売機やスーパーマーケット・ドラッグストア、飲食店、サービス業、小規模小売店などでトップの使用割合だが、一方でネットショッピングや家電量販店・ホームセンターではd払いが最も使われている。観光・宿泊施設では楽天ペイが最も使われており、コンビニではLINE Payを使っている人がわずかな差だが最も多かった。
以下の表を見ても、QRコード決済利用者の多くがコンビニやスーパーなどで利用しているものの、自販機やタクシー、観光・宿泊施設ではあまり利用が進んでいないことが分かる。
主要駅チカではPayPayが他を圧倒
また全国主要駅100地点を対象に、周辺500メートル内でPayPay、楽天Pay、d払い、LINE Payの利用可能な店舗数を調べたところ、PayPayが3万2000店舗で最多。2位のd払い(5800店舗)を大きく引き離した。楽天PayやLINE Payは共に4000店舗台に留まった。あくまで駅周辺とエリアが限定されているものの、5倍以上の差は小さくないといえそうだ。
文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:Shutterstock