NTTドコモとメルカリは2月4日、キャッシュレス決済などで業務提携すると発表した。5月をめどにメルカリIDとdアカウントを連携させる。メルカリの月間利用者数は1,450万人で、ドコモは7,300万人超の顧客基盤をもつ。その連携により、メルカリでの取引でdポイントがたまり、取引でも使えるようにする。加盟店の共通化も行い、新たなサービス開発にも取り組む。
20%還元キャンペーン開始、新たなFintechサービス開発も検討
発表によると、メルペイとd払いの電子マネーやポイントの残高を連携させ、利用できるようにする。さらに今夏にも決済サービスの加盟店を共通化し、共同で加盟店の開拓にも取り組む。さらに両者のもつデータを活用したフィンテック・サービスの開発にも乗り出す。
この提携とともに、2月4日〜24日まで、メルカリでd払いを使えるようにする。最大で20%分のポイントが還元されるほか、決済手数料分のポイントも付与する。
また、現在一部のドコモショップで実施している「メルカリ教室」や「メルカリ」の梱包・配送サポートを全国展開することを検討するほか、両社が保有する各種データを連携させ、Fintechサービスや新たなマーケティングや販促ソリューションの開発を検討するという。
メルペイがOrigami買収、au PAYとPonta統合……業界再編進む
スマホのキャッシュレス業界では、業界再編の動きが強まっている。2019年にはPayPayをもつZホールディングス(ソフトバンクとの合弁で会社を設立)とLINE PayをもつLINEが経営統合で合意した。
そのほかメルカリ子会社のメルペイは2020年に入りスマホ決済のOrigamiを買収。KDDIはスマホ決済アプリau PAYに、5月からPontaを統合すると発表したばかり。とかくポイント還元率を高めるキャンペーンが話題になりがちだが、同時にこうした提携・合従連衡の動きにも注目だ。
文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:各社Webサイトより