この1週間に起きた仮想通貨(暗号資産)・ブロックチェーン分野のニュースを振り返ろう。1月30日(木)-2月7日(金)には、米連邦準備理事会(FRB)がブロックチェーン を基盤としたデジタルドルを研究していることや、NTTドコモがメルカリと提携したことなどが報じられた。
1月30日──仮想通貨に過去最高約300億円の保険
仮想通貨取引所ビットトレックスが、オフラインで保管しているデジタル資産に最大3億ドル(約330億円)の保険をかけた。仮想通貨取引所としては過去最高の補償額という。
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2月3日──東海東京F出資のデジタル証券企業をシンガポール金融庁が認可
シンガポール金融管理局(MAS)がトークン化証券の取引企業ICHX Techに対し、シンガポール国内での完全操業を認可した。同社によると、取引プラットフォームiSTOXは、資本市場サービスプロバイダーとして認可された初のセキュリティ・トークン・プラットフォームの一つになるという。同社には東海東京フィナンシャル・ホールディングスが出資している。
2月4日──NTTドコモがメルカリと提携
NTTドコモとメルカリが、キャッシュレス決済などで業務提携すると発表した。と発表した。5月をめどにメルカリIDとdアカウントを連携させる。メルカリの月間利用者数は1,450万人で、ドコモは7,300万人超の顧客基盤をもつ。連携によって、メルカリでの取引でdポイントがたまり、取引でも使えるようにする。加盟店の共通化も行い、Fintechなどの新たなサービス開発にも取り組む。
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2月5日──FRBがブロックチェーン基盤のデジタルドルを研究
米連邦準備理事会(FRB)のラエル・ブレイナード理事が、FRBは「分散型台帳技術(DLT)と、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の可能性を含めたデジタル通貨のためのDLTの潜在的ユースケースに関する研究・実験を行っている」と述べた。
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数兆ドル規模の地方債のトークン化を狙う──コンセンシスが証券会社を買収
イーサリアムに特化したVCでありテクノロジー企業のコンセンシスが、米証券会社、ヘリテージ・ファイナンシャル・システムズを買収したとブルームバーグが報じた。イーサリアムを基盤に、4百兆円規模の地方債市場をトークン化することが狙い。
文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:Shutterstock