仮想通貨取引所がレンディングサービスを充実させている。GMOコインは2月7日、これまで不定期で、限られた通貨のみで提供していたレンディング(貸仮想通貨)をリニューアルすることを発表。対象を同社が取り扱っているすべての通貨に、期間を常時に変更した。同社以外にもコインチェックやビットバンクも提供している。
仮想通貨取引所は、レバレッジ取引の倍率を自主規制の4倍から、2倍へと引き下げるよう、金融庁から要請されている。2020年の遅くとも6月までには実施されるため、今後運営が厳しくなると見られる。競争が激しくなる中、サービスの競争もし烈になりそうだ。
GMOやコインチェックは最大年率5%
仮想通貨のレンディングサービスとは、投資家が保有しているビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨・暗号資産を、取引所運営企業側に貸し出すことで、その数量に応じた貸借料をもらえるもの。
GMOコインが発表した貸仮想通貨サービスでは、日本円で10万円程度から、最短1ヵ月から貸し出すという。利率は年率2%(1ヵ月)、4%(3ヵ月)、5%(6ヵ月)の3コース。対象通貨は7種で、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)、リップル(XRP)、ネム(XEM)、ステラルーメン(XLM)。貸出開始日は毎月15日で、初回の貸出は、2月17日(月)より貸出されるという。
コインチェックのサービスの利率は、年率1%(14日間)、2%(30日間)、 3%( 90日間)、5%(365日間)。対象通貨は11種で、ビットコイン (BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)、リスク(LSK)、イーサリアムクラシック(ETC)、モナコイン(MONA)、ネム(XEM)、ファクトム(FCT)、ステラルーメン(XLM)。貸出数量の下限は10万円相当以上、上限は設定されていない。
ビットバンクのサービスは最大年率3%。1年間の満了期日を迎えると、募集月に貸し出した仮想通貨に、所定の利用料を加算して返してもらえるというもの。同社のサイトによると、ビットコインのみが対象だが、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ライトコイン(LTC)、モナコイン(MONA)、ビットコインキャッシュ(BCH)などにも対応するという。
貸し出し中は売却できないなどの注意点もある
表示の利率はあくまで年率であるほか、貸し出し期間中は売却できないため価格が下落するリスクなど留意すべき点もある。検討している人はメリットだけでなくデメリットも踏まえて考えるべきだろう。
文・編集:濱田 優
画像:Natali_ Mis / Shutterstock.com
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