米マイクロソフトのクラウドサービスAzureに、イーサリアムベースのブロックチェーン「Lition」が追加された。Litionはブログで、マイクロソフトのような大手クラウドサービスに採用された数少ないパブリック/プライベートブロックチェーンサービスとなるとアピールしている。
世界2位、2290億ドル規模のAzure
今回の追加により、Azureのユーザー企業は、Litionのサイドチェーンやアプリを簡単に開発、テスト、デプロイできるようになる。
LitionはdAppsの商用利用を可能にするイーサリアムベースのレイヤー2ブロックチェーンインフラ。プライバシーやスケーラビリティなど、GDPR(EU一般データ保護規則)が求める基準に即した機能を追加することで、イーサリアムのメインチェーンを補完する。
Azureはマイクロソフトのクラウドプラットフォームサービス。発表によれば、Azureの規模は2290億ドルで、クラウド市場で世界2位。大規模なビジネスを展開する企業を対象としており、クライアントの95%はFortune500に選ばれている企業──ウォルマート、コカ・コーラ、ボーイング、サムスンなど──で占められている。
LitionのCEOであるリチャード・ローワッサー博士は「Litionはすべての組織がブロックチェーンを導入しやすくなる道筋を提供することを誓う。インテグレーション(統合)を可能な限りシームレスにすることが、導入への隔たりを埋める上で極めて重要と確信している。Azureは我々の顧客にとって素晴らしいアセットとなる。LitionをAzureマーケットプレイスに追加できること、ビジネスにブロックチェーンを活用することがいかに簡単であるかを示せることにエキサイトしている」とコメントしている。
文:濱田 優
編集:小西雄志
写真:Lition Blogより