2019年のベンチャーキャピタルの国内投資額は2162億円に上ることが、ベンチャーエンタープライズセンターの調べで分かった。IT分野を中心に投資を集め、同社によれば2013年以降では最大となった。
19年Q4、IT関連への投資が46%
同社はベンチャーキャピタル(VC)とコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)の投資動向を3ヵ月ごとに調査しており、今回106社に対して行った2019年10〜12期の調査を報告、2019年を通しての暫定値も発表した。
調査によれば、2019年のVC・CVCによる国内投資金額は2162億円で、2018年から58.9%上昇した。投資件数は1436件と18年より150件近く増加した。
特に2019年10~12月の投資額は、前年同期比52%増の560億円だった。業種別ではIT関連が約254億で最大。46.4%と半分近くを占めた。金融・不動産、法人向けサービスは、約44億円で8.1%だった。
こうした中、新型コロナウイルスの感染拡大による景気の停滞が懸念されており、ベンチャー投資へも少なからず影響が及びそうだ。
文:小西雄志
編集:濱田 優
写真: Ahmetov Renat/ Shutterstock