デジタルドル財団が顧問団を発表──元政府高官や専門家を集め、デジタルドル実現へ

デジタルドル財団──商品先物取引委員会(CFTC)のJ・クリストファー・ジャンカルロ(J.Christopher Giancarlo)元委員長、ラボCFTC(LabCFTC)のダニエル・ゴーファイン(Daniel Gorfine)元ディレクターがアクセンチュアと共同で立ち上げた──は、元政府職員と業界の専門家を多数起用し、賛同を集める活動を強化した。

デジタルドル財団(Digital Dollar Foundation)は3月26日、アメリカの中央銀行デジタル通貨(CBDC)に向けてのフレームワーク開発を支援する24人の顧問団を発表した。

顧問団には、元財務次官(テロ・金融情報担当)のシーガル・マンデルカー(Sigal Mandelkar)氏、トランプ大統領の元顧問ティム・モリソン(Tim Morrison)氏、世界経済フォーラム(WEF)のブロックチェーン責任者シーラ・ウォーレン(Sheila Warren)氏、トレーディング企業DRWの創業者兼CEOドン・ウィルソン(Don Wilson)氏、CFTCの元委員シャロン・ボーエン(Sharon Bowen)氏などが名を連ねた。

今年はじめに発足したデジタルドル財団は、アメリカの中央銀行デジタル通貨(CBDC)がもたらし得るメリットについての研究と議論を促進することが目的。CFTC元委員長のジャンカルロ氏が率い、CBDCの運用方法、規模、民間取引に利用できるかなどを調査していく。

「新しい顧問団メンバーの洞察力と専門知識は、ますますデジタル化が進むグローバル経済において、ドルをより効果的でスマートな通貨にするために協力していくなかで貴重なものとなる」とジャンカルロ氏は26日の声明で述べた。

このニュースは、デジタルドルが議会で話題となり始めたタイミングで伝えられた。

下院に提案された2つの法案と上院に提案された法案はいずれも、デジタルドルは、新型コロナウイルスの感染が拡大するなかで、アメリカ国民に現金を給付するための手段となり得ることを詳述した。

デジタルドル財団は、2020年第2四半期にデジタルドルのホワイトペーパーを発表する予定だ。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸
写真:CoinDesk archives
原文:Chris Giancarlo’s Digital Dollar Project Names Ex-Treasury, CFTC Officials to New Board