シンガポール政府系ファンド、コインベースに出資していた。仮想通貨領域への投資は初か:報道

シンガポール政府投資公社(GIC Private Limited、GIC)が運営するファンドが2018年、アメリカの仮想通貨取引所コインベース(Coinbase)が行った3億ドル(約330億円)の資金調達に参画したようだ。

ブルームバーグが2019年2月28日(現地時間)、事情に詳しい関係者の話として報じた。その関係者によると、GICが仮想通貨分野に投資するのは、おそらく初めてだという。

コインベースに出資したGICのファンドの資産額は1000億ドルを超え、40カ国以上のさまざまな分野に投資している。

コインベースは、2018年10月、ラウンドEで3億ドルを調達したと発表した。ラウンドはタイガー・グローバル・マネジメント(Tiger Global Management)が主導し、Y Combinator Continuity、Andreessen Horowitz、 Polychainも参加したが、GICの出資は明らかにされなかった。コインベースは同ラウンドでの調達後の評価額が80億ドルを超えたとしている。

大型投資ファンドは、デジタル資産分野への投資を増やしている。120億ドル規模の寄付基金を持つミシガン大学は、昨年6月にアンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz)の仮想通貨ファンドに300万ドルを出資したと発表。さらに追加出資を検討していることも明らかにした。

世界の教育機関の中で2番目に大きな寄付基金を持つイェール大学も、ホロウィッツのファンドに出資したと伝えられているほか、2018年10月に、パラダイム(Paradigm)の4億ドル規模の仮想通貨ファンドにも投資した。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:Coinbase image via CoinDesk archives 
原文:Singapore State-Owned Fund Backed Coinbase’s $300 Million Raise: Report