VISAのプリペイドデビットで仮想通貨が使える。ユーロ圏19カ国で導入

スペインのフィンテックベンチャー2getherが、VISAのプリペイドデビットカードで仮想通貨を使えるサービスを始める。

ユーザーはユーロまたは7種類の仮想通貨(ビットコイン、イーサ、リップル、ビットコインキャッシュ、イオス、ステラ、ライトコイン)による支払いができるようになる。仮想通貨は即時に法定通貨に変換され、カードは手数料無料でユーロ圏19カ国において利用できるという。

同社は「現在の仮想通貨の利用においては、その処理時間が長く複雑」と述べた上で、VISAのプリペイドデビットを活用することで、仮想通貨の支払いにおける課題が解決されるだろうと2019年3月18日付の発表文の中で強調した。

ユーザーは本人確認の手続きをした後、スマートフォンアプリ(アンドロイドとiOSに対応)で残高を管理することができ、仮想通貨の売買と保有も可能だ。購入に際して、交換価格への上乗せはないという。

ユーロ圏に拡大へ

2getherCEOのRamón Ferraz氏。

同社はスペイン国内でベータ版をリリースした後、ユーロ圏における拡大を図る方針だ。アプリのダウンロードは3月27日を目指している。

同サービスとは別に2getherは同日、独自トークン「2GT」発行により、500万ユーロ(約6億3000万円)の資金を調達すると発表。EU内であればこの調達ラウンドに参加できる。

2016年に設立されマドリッドに拠点を置く2getherには、KPMGやA.T.カーニーなどがアドバイザーとして参画。同社はビッグデータとブロックチェーンなどのテクノロジーを利用して、個人のお金まわりにおける不便を解消することをミッションに掲げている。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:2gether
原文:Banking Startup Launching Visa Card That Lets You Spend 7 Cryptos