柴犬をモチーフにした暗号資産(仮想通貨)ドージコイン(Dogecoin、DOGE)の取引高が急増した。投資を勧めるティックトック(TikTok)動画がそのコインの人気を高めている。
暗号資産データ企業メッサーリ(Messari)のデータによると、ドージコインの取引量は今週初め、2日間で約2000%近く増加した。同暗号資産の価格も35%上昇し、0.035ドルとなった。
開発者の1人であるジャクソン・パーマー(Jackson Palmer)氏はこれまで、ドージコインを「ジョークの暗号通貨」と呼んできたが、ソーシャルメディアが生んだ突然の熱狂はドージコインにふさわしいかもしれない。
他の暗号資産とは異なる価値
「ドージコインのブームを通じて、暗号資産の最も人気のユースケースが依然として投機であることを皆に思い出させるべきものだ」とブルームバーグの元アナリストで暗号資産調査企業デルファイ・デジタル(Delphi Digital)の共同創業者アニル・ルラ(Anil Lulla)氏は話す。
過去12カ月のGoogle Trendsのデータを見ても「how to buy dogecoin(ドージコインの買い方)」の人気度はこの数日間で25から最高値の100へと急上昇した。
TikTok動画の中には、10万以上の「いいね」を獲得したものもあり、「dogecoin」というハッシュタグが付いた動画はすべて数百万に達している。
投機家やミーム(ネットで話題となる画像や動画、文章など)愛好家にとって、ドージコインは他の暗号資産とは異なる価値をもたらすと、暗号資産トレーダーのチャオ・ワン(Qiao Wang)氏は言う。
ほとんどの暗号資産の価値は金銭的な付加価値に由来するが、ドージコインの価値はミームとしての付加価値に由来するものだ(ワン氏)。
翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:Mathis Jrdl on Unsplash
原文:Dogecoin Volumes Spike 1,900% in 2 Days Amid Viral TikTok Videos