フォビが投資ファンド「DeFi Labs」を設立──投資ターゲットは分散型金融

暗号資産(仮想通貨)取引所を運営するフォビグループ(Huobi Group)は8月3日、新組織「Huobi DeFi Labs」の設立を発表した。新組織の目的は、DeFi(分散型金融)分野に数十億円規模の投資を行うためのファンドを運営することだ。

DeFi Labsは4人のスタッフで構成され、DeFi関連プロジェクトの調査・投資・インキュベーションに注力する。

同部門を率いるのは、最近同社に加わったチーフ・インベストメント・オフィサーのシャーリン・ウー(Sharlyn Wu)氏。

同氏は以前、中国大手銀行の一つ、招商銀行(CMB:China Merchants Bank)の海外戦略を担うチャイナ・マーチャンツ・バンク・インターナショナル(CMBI:China Merchants Bank International)でブロックチェーン投資部門の責任者を3年間務めた。

ウー氏の在任中、CMBIはウォレットスタートアップのBitpieやパブリックブロックチェーンプロジェクトのネルボス(Nervos)など、複数の暗号資産・ブロックチェーン関連企業に投資を行った。

「パーミッションレスエコノミーのパワーが世界規模で解き放たれる様子を見ることはエキサイティング。しかし、理論的・技術的なレベルで解決すべき問題はまだたくさんある」とウー氏は述べた。

フォビグループ以外にも、暗号資産VCがDeFi関連プロジェクトに投資する動きは増えている。

先週、分散型取引所(DEX)のInjective Protocolはパンテラ・キャピタル(Pantera Capital)が主導する資金調達ラウンドで260万ドルを調達したと発表。他にも、ポリチェーン・キャピタル(Polychain Capital)とスリー・アローズ・キャピタル( Three Arrows Capital)は、DeFiサービスKeeperDaoの数百万ドル規模のシードラウンドに投資した。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:フォビのレオン・リーCEO(CoinDesk archives)
原文:Huobi Hires Former Banking Giant Executive to Lead New DeFi Fund