ゴールドマン・サックスが、法定通貨に連動するステーブルコインなどの独自のデジタル通貨の開発を検討している。同社はデジタル資産チームを大幅に拡大し、取り組みの先頭に立つ新たな責任者を任命した。
ゴールドマン・サックスのデジタル資産部門のグローバル責任者に任命されたマシュー・マクダーモット(Matthew McDermott)氏は、同行が独自のデジタル通貨の発行を検討していることを認めた。CNBCが8月6日に伝えた。
マクダーモット氏は、「我々は法定通貨に連動した独自のデジタルトークンを発行することの商業的実現可能性を検討している。現在はユースケースの可能性を検討している初期段階」と述べたという。
7月、マクダーモット氏はオリ・ハリス(Oli Harris)氏を戦略責任者として採用。ハリス氏はJPモルガンのブロックチェーン「クオーラム(Quroum)」やステーブルコイン「JPMコイン(JPMCoin)」の開発に参画した人物だ。
フェイスブック、JPモルガンとの連携も
マクダーモット氏は、レポ市場やクレジット市場、住宅ローン市場の非効率性をブロックチェーンで効率化する取り組みについて検討していると語った(レポ市場:主に国債を担保に銀行間で短期的に資金を貸し借りする市場)。
また同氏は、ゴールドマン・サックスがデジタル資産の取り組みにおいて、フェイスブックのみならず、ライバルのJPモルガンとの連携を検討する可能性にも触れたという。
マクダーモット氏によると、ゴールドマン・サックスは今後、アジアとヨーロッパにおける人員を増加させながら、デジタル資産チーム全体を拡大させる方針だ。
翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:Shutterstock
原文:Goldman Sachs Eyes Own Token as Bank Appoints New Head of Digital Assets