暗号資産(仮想通貨)のマイニング(採掘)を行う企業の株価が上昇し続けている。Riot Blockchainの株価は過去1年で97%、Marathon Patent Groupは128%高騰した。それに対して、ビットコイン価格の上昇幅は3%ににとどまっている。
2020年第1四半期、2社の株価の上昇率はビットコインをやや下回ったが、4月中旬以降に急上昇した。時価総額では、両社ともに1億5000万ドルを下回る規模で、同業界では小型株である。
「暗号資産への関心が再び高まっていることの波及効果だ」と暗号資産データ企業メッサーリ(Messari)のビットコインアナリスト、ライアン・ワトキンス(Ryan Watkins)氏は述べ、マイニング株の高騰を説明する。「マイニング企業の株価が暗号資産とともに上昇するのは当然」(ワトキンス氏)
ビットコインの強気相場を先取りか
両社の現在のマイニング能力は、Riotが357ペタハッシュ/秒で、Marathonが19ペタハッシュ/秒。
Marathon株の1日あたりの取引高は1カ月前の160万ドルから、8月3日には過去最高の2億2500万ドル超に急増。その3日後、株価は2年ぶりの高値の5.25ドルをつけた。
一方、Riotの1日あたりの取引高は7月、500万ドルを下回っていた。その後、8月3日には過去最高の5800万ドルに達した。株価は今年の最高値を更新し、4.58ドルとなった。
「マイニング企業の株価がビットコイン価格よりも早く上昇するのは当然のこと。投資家は大きな利益が見込める強気市場のなかで株価を評価している」とワトキンス氏は付け加えた。
翻訳:下和田 里咲
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:Messari, Yahoo Finance
原文:Mining Stocks Are Beating Bitcoin in a Bullish Cryptocurrency Market