暗号資産取引所が保管するビットコインが、21カ月ぶりの低水準に落ち込んだ。ビットコインの価格見通しに対する強気の投資家心理が影響している可能性がありそうだ。
調査会社グラスノード(Glassnode)のデータによると、取引所のアドレスに保有されているビットコインは8月17日現在、261万278BTC。2018年11月24日以来の最低水準となった。
価格の不透明感が強まるとき、投資家はビットコインを個人のウォレットから取引所に移動させ、いつでも売却できる準備をおこなう傾向がある。ビットコインの価格が40%下落した「ブラック・サーズデー」にいたる数日間では、取引所の残高は2%急増し、294万7555BTCに達した。
取引所の残高はこの1週間で1.4%減少し、先月は3%近く減少した。記事公開時点では3月13日の高水準から11%以上減ったことになる。
市場の売り持ち(oversold)と買い持ち(overbought)の兆候を示す相対力指数(RSI)チャートでは、ビットコインは引き続き買い持ちの状態が続いている。実際、ビットコイン価格の上昇トレンドは続いている。
イートロ(eToro)のアナリスト、サイモン・ピーターズ(Simon Peters)氏は「(取引所残高の減少については)投資家の強い買い持ち心理が働いているだろう。強気市場のサインではないだろうか」とコメントした。
翻訳:下和田 里咲
編集:佐藤茂
写真:Shutterstock
原文:Bitcoin Holding Sentiment Strongest in Nearly Two Years