中国の通信機器大手のファーウェイ(華為技術)が、国家プロジェクトを後押しするブロックチェーンを活用したプラットフォームを開発した。医療記録や不動産登記、駐車状況におよぶ国民のあらゆるデータの追跡と管理を可能にする。人民日報が24日に報じた。
同報道によると、ファーウェイのクラウドサービス部門はスマートコントラクトやブロックチェーン技術を使って基盤開発を進めた。プロジェクトは中国の「新型インフラ構想」の一環で、デジタルガバナンスを変革させることで、データの不変性と、複数の政府機関によるデータ共有を実現する。
具体的には、地方自治体内の50以上の機関が、データを共有するという。
新しいプラットフォームを使うことで、例えば、政府は新型コロナウイルスの症例を監視できる。国民は不動産登記を簡単にできたり、駐車場の空きスペースをリアルタイムで見つけられるようになる。
グローバル市場で事業規模の拡大を図ろうとするファーウェイは、米中関係の悪化という大きな壁に直面した。一方、中国政府は先進技術とサービスに対する内需拡大を進めている。
アメリカは、ファーウェイの主要半導体サプライヤーに対して同社への半導体の販売を禁止した。また、アメリカとイギリスは国家安全保障上の理由から、国内の通信会社がファーウェイ製の5G機器と技術を使用することを禁止している。
翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:Shutterstocck
原文:Huawei Builds Blockchain Platform to Help Beijing Government Manage People’s Data