ロシア、ビットコイン情報サイトをブロック

ロシアの暗号資産(仮想通貨)相対取引(OTC)業者の情報を収集・掲載しているウェブサイト「ベストチェンジ(BestChange.ru)」が、インターネット検閲機関の連邦通信局によってブロックされている。

同社にとっては3度目の当局によるブロックで、ロシア連邦通信局による訴えの結果として起きたものと、同社広報責任者のニキータ・ズボレフ氏は述べた。

ベストチェンジはロシアとその近隣諸国において、OTC業者の暗号資産価格などを掲載する人気のサイトで、取引サービスは行っていない。ズボレフ氏によると、過去の同社に対する訴えは法廷で覆してきたという。

裁判所は1月22日にベストチェンジを含むウェブサイトのブロックを承認したが、同社が通知を受けたのは7月23日とのことだ。

「我々は常に訴訟のことを『偶然に』聞く。召喚状を(予定通りに)受け取ったことはなく、当社の弁護士はいつも1回目の申し立ての延期を要求し、その後、ようやく訴訟の準備を進める」

ニュースサイトやオンライン花屋も対象に

当局による訴えはまた、暗号資産ニュースサイトやオンライン花屋さえもターゲットにしている。連邦通信局によると、これらはビットコインの販売やビットコインと引き換えに商品を提供していると主張する。

「ビットコインの発行と使用は分散化されており、国家がコントロールすることはできない。これはロシアの法律に違反する」と裁判所は決定を下した。

ベストチェンジはこの決定について上告する予定で、ユーザーには「.net」ドメインを使用しているミラーサイトへのアクセスなどを推奨していると述べた。

ビットコインはロシアで違法ではない。だがプーチン大統領が署名した法案によると、支払い手段として使えない可能性がある。

2015年、ロシアは暗号資産に関連したウェブサイトへのアクセスを制限しようとし、ビットコインの開発を支援するBitcoin.orgのようなサイトさえもブロックした。

ベストチェンジの7月のPV(ページビュー)は約330万。トラフィックのほとんどはロシア、ウクライナ、トルクメニスタンからだった。

OTC(相対取引)は、ロシアや独立国家共同体(CIS)に加盟している国で暗号資産を購入する最も人気の手段とズボレフ氏は述べている。

翻訳:下和田 里咲
編集:増田隆幸、佐藤茂
写真:Laura Coste/Shutterstock
原文:Russia Is Blocking Bitcoin-Related Websites Again