ビットコイン(BTC)価格の下方圧力が強まりそうだ。市場では、売り圧力の高まりを示すデータが確認された。
ビットコインは2日、4%下落した。長期間維持してきた1万1100〜1万1200ドルのレンジを推移している。
調査会社のチェイナリシス(Chainalysis)によると、暗号資産(仮想通貨)取引所には同日、9万2000ビットコインが流入し、37日間で最大の増加となった。
「1万2000ドル近くで売りを急いだため、流入が急増した」と同社チーフエコノミストのフィリップ・グラッドウェル氏は3日朝、ツイートした。
グラッドウェル氏は、9万2000ビットコインが取引所に流れ込み、売り圧力が強まったと述べる。「おそらくまだ完全には吸収されていないと考えている」とコメント。
ビットコイン・トレード・インテンシーの中央値(取引所に流入したビットコインの取引回数を測定した数値)は、3.113と180日平均をはるかに下回っているためだ。
つまり、売り手に匹敵するほどの買い手はいなかった。
そのため、2日に売買が成立しなかったビットコインは、短期的には市場に溢れ、より深刻な価格下落を引き起こす可能性がある。
「売り圧力はまだ続くと思う」(グラッドウェル氏)
ビットコインは現在(日本時間4日8時35分)、1万100ドル付近で取引されており、24時間で12%下落している。
翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:1日〜3日にかけてのビットコイン価格(CoinDesk BPI)
原文:Bitcoin Risks Deeper Price Pullback as Exchange Inflows Spike