オペラがイーサリアムウォレットをデスクトップ版ブラウザに追加

ノルウェー・オスロに拠点を置くソフト開発会社、オペラ・ソフトウェア(Opera Softwae)は仮想通貨ウォレットを搭載した同社最新ウェブブラウザのデスクトップ版を正式にリリースした。

2019年4月9日火曜日(現地時間)、オペラは同社の新ブラウザ「リボーン 3(Reborn 3)」が、マック、ウィンドウズ、そしてリナックスOSで利用可能になったと発表した。同ブラウザは非中央集権的な「ウェブ3.0」時代に対応しており、ユーザーはブラウザから分散型アプリケーション(DApp)にアクセスすることができる。また、ブラウザにはウォレットが搭載されているため、ユーザーは「メタマスク(MetaMask)」のような仮想通貨ウォレットを別途用意することなく、トランザクションを行うことができる。

同社によると、リボーン 3のウォレットは、セキュリティーを強化するために、昨年12月にリリースされたアンドロイドOS版モバイルブラウザのウォレットと同期する。

「これは、ウォレットの鍵がユーザーのスマートフォンから絶対に離れないことを意味します」と同社は述べている。また、「ウェブ3.0のウェブサイトで身分証明をしなくてはならない際や、ブロックチェーン上でトランザクションに署名しなくてはならない際に、ユーザーのスマートフォンに通知が届きます。ユーザーはその通知を、顔認証や指紋認証など、システムのロックを解除するのと同じ方法で、承認することができます」とも付け加えている。

オペラは、同社のiOS版ブラウザ「オペラ・タッチ(Opera Touch)」にも仮想通貨ウォレット機能を追加する予定だと語っている

同社がアンドロイド版ウェブ3.0対応ブラウザの開発を初めて発表したのは、昨年7月のこと。ブラウザのウォレットは、イーサリアム(ETH)、およびERC-20トークンだけでなく、「クリプトキティ(CryptoKitties)」といった、ERC-721準拠の仮想収集品(crypto collectibles)にも対応している。

同社今年2月は、認可仮想通貨ブローカー、サフェロ(Safello)と提携して、アンドロイド版ブラウザのウォレットから直接イーサリアムを購入することを可能とした

翻訳:Yuta Machida
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:Reborn 3 browser image courtesy of Opera.
原文:Opera Launches Dapp-Focused Desktop Browser With Built-In Ethereum Wallet