仮想通貨取引所のコインベースが、仮想通貨を利用できるVISAデビットカードのサービスを始めた。イギリスとEU(欧州連合)諸国の在住者が対象となる。
米サンフランシスコに本社を置くコインベースは2019年4月10日(現地時間)、VISAデビットカード「コインベース・カード(Coinbase Card)」を同社のブログで発表した。ユーザーは、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)を含む仮想通貨を利用できるようになる。
ユーザーがこのカードを利用する際、仮想通貨は即時に英ポンド(GBP)などの法定通貨に交換される。食料品やチケット予約などの毎日の買い物を、コインベースのプラットフォームで行うことができるという。
これまでのサービスは、ユーザーが一定額の仮想通貨を事前にカード上に移してから利用するというものだが、コインベース・カードは同社の口座で保有する通貨を直接利用できる。
コインベース・カードの導入に伴い、コインベースはアプリ(アンドロイドとiOSに対応)をリリース。ユーザーはアプリ上でカードを利用するための仮想通貨ウォレットを選択する。アプリは取引内容を示すレシート発行も可能だ。
先着1000名のカード申込者は、4.95ポンド(約720円)のカード発行手数料が無料となる。コインベースの広報担当によると、カードの発行元は決済代行サービスを手がける英ペイセーフ(PaySafe)。
仮想通貨を使えるVISAデビットカードでは、スペインのフィンテックベンチャー2getherが3月に、プリペイドデビットカードのサービスを開始すると発表している。ユーザーはユーロまたは数種類の仮想通貨(ビットコイン、イーサリアム、リップル、ビットコインキャッシュ、イオス、ステラ、ライトコインなどを含む)による支払いができ、仮想通貨は即時に法定通貨に変換され、カードは手数料無料。ユーロ圏19カ国で利用できる。
翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:コインベースより
原文:Coinbase Launches Crypto Visa Debit Card for UK and EU Customers