イーサリアムブロックチェーンでトークン化されたビットコイン(BTC)が、ドル換算で10億ドル(約1040億円)を超えた。欧米を中心に急成長する分散型金融サービス(DeFi)の需要の伸びがけん引している。
その数量は9月17日現在、約9万2600ビットコインで、ビットコインの総供給量の0.42%にあたる。今年1月時点の約1200ビットコインから急増した。
ビットコイントークン化プロジェクトで最大規模をほこるWrapped bitcoin(WBTC)は2019年のスタート以来、6万500以上のWBTCを発行しており、イーサリアムブロックチェーンでトークン化されたビットコインの7割近くを占めている。
相対取引における「巨大な買い需要」が、ビットコイントークン急増の背景にあると話すのは、暗号資産(仮想通貨)デリバティブ取引所FTXのCEOで、アラメダ・リサーチの共同創業者のサム・バンクマン-フライド氏。
同氏によると、FTXでの相対取引を対象にするWBTCの需要は、DeFi人気の上昇とともに拡大したという。DeFiプロトコルの預け入れ総額が増加するにつれ、WBTCの需要は拡大し続けた。
8月に発行されたWBTCの70%は、アラメダリサーチによるものと言われている。
デューン・アナリティクス(Dune Analytics)によると、ビットコイントークンの供給量で第2位のRenBTCは、5月以降、2万2000ビットコインをトークン化している。
翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:Dune Analytics, CoinDesk Research
原文:Bitcoin Supply on Ethereum Tops $1B