株取引アプリを手がける米ロビンフッド(Robinhood)が最新の資金調達ラウンド(Gラウンド)で6億6000万ドル(約700億円)を調達した。ロイターが24日、報じた。
大手ベンチャーキャピタルのアンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz)、セコイア・キャピタル(Sequoia Capital)、リビット・キャピタル(Ribbit Capital)、9ヤーズ・キャピタル(9Yards Capital)、D1キャピタル・パートナーズ(D1 Capital Partners)をはじめとする既存の投資家が出資した。ロビンフッドの株取引アプリは、複数の暗号資産(仮想通貨)も取り扱っている。
今回のラウンドでは、すでに4億6000万ドルの資金を調達していたが、D1キャピタルがさらに2億ドルの投資を申し出たという。これにより、ロビンフッドの企業評価額は117億ドル(約1兆2300億円)に達したと広報担当者はロイターに語った。
調達した資金は、現金管理と定期的な投資機能の拡充などに充てられる。また、ロビンフッドはUX(ユーザーエクスペリエンス)を改善するとも述べている。同アプリでは過去1年、一時的な機能停止が複数回起きている。
新型コロナウイルスと株取引
新型コロナウイルスの感染拡大により、ロビンフッドのような個人投資家向けプラットフォームは、自宅でリモートワークを行う多くの個人ユーザーに利用されるようになっている。
一方、投資の知識に乏しい初心者でも複雑な取引ができるため、投資家保護の対策が不十分だと、同アプリを批判する市場関係者も見られる。6月には20歳の学生がオプション取引で70万ドル(約7400万円)を超える負債を抱えたと誤解し、自らの命を絶った。
今回の資金調達は、金融アプリ分野が次世代のユニコーンとして大きな人気と注目を集めていることを示した。ロンドンに拠点を置くデジタル銀行のRevolutは今年、シリーズDの資金調達ラウンドで5億ドル(約530億円)を調達。評価額は55億ドル(約5800億円)に達した。
翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:Shutterstock
原文:Robinhood Raises Cool $660M in Extended Funding Round