国際送金のリップル、2030年までにCO2を実質ゼロに──「金融界のシステム転換必要」

ブロックチェーンを使った国際送金のネットワークを開発する米リップル(本社:カリフォルニア州)が、2030年までに二酸化炭素の排出を実質ゼロにする行動計画を発表した。

リップルは1日、複数のNGOが立ち上げた再生可能エネルギー購入者連合(REBA)や、ロッキーマウンテン研究所(RMI)と協力して、同社が策定した行動計画を進めていく。ロッキーマウンテン研究所は、企業やコミュニティが化石燃料から再生可能エネルギーへの移行を行う際、市場メカニズムを基にした手法などをアドバイスする独立機関。

リップルが策定した3つの行動計画

リップルは今回、3つのアクションプランを発表している。

・二酸化炭素などの温室効果ガスの出所を把握する「カーボンフットプリント」を測定し、リップルの拠点がある地域や従業員を抱える市場で再生可能エネルギーを購入する。

・炭素(カーボン)を除去する革新的な技術に投資を行う。

・環境保護団体や学術機関との連携を拡大する。

リップルのブラッド・ガーリングハウスCEOは、「デジタル決済が進化する中、デジタルトランスフォーメーションが環境に悪影響を与えぬよう、金融界は長期的なシステム転換を行う必要がある」とした上で、「全ての暗号資産企業に対して、エネルギー消費を監視して、説明責任を果たすように働きかけていく」と発表文で述べた。

リップルは、サンフランシスコや、ニューヨーク、ロンドン、ムンバイ、シンガポール、サンパウロ、ドバイなどに拠点を置き、世界で300を超える顧客企業を持つ。

編集:佐藤茂
画像:再生可能エネルギーを活用した都市のイメージ(Shutterstock)