ビットコインオプション市場の長期的な市場心理は、1万1000ドル台の回復に苦戦しているにもかかわらず、依然として強気のままだ。
ビットコインの6カ月プット・コールスキューは現在、マイナス11%近くになっている。
プット・コールスキューは、6カ月後に満期を迎えるプット・オプション(売る権利)のコール・オプション(買う権利)に対するコストを測定したもの。
マイナス11%は、6カ月後に満期を迎えるコール・オプションの需要がプット・オプションの需要を上回っていることを示している。
3カ月プット・コールスキューもマイナス5%と強気に傾いている。
9月はじめ以来、ビットコインは1万2476ドルから1万ドル付近まで下落し、狭いレンジでの値動きが続いている。しかし、2つのプット・コールスキューはどちらも強気に傾いている。
三角保合いからの動きは?
チャートが「三角保合い」を示している場合、つまり価格が狭い範囲で動き、かつその動きが小さくなっている場合、通常はその頂点で価格が大きく動くとされている。ただし、方向(上方か、下方か)はわからない。
3カ月と6カ月のプット・コールスキューを見ると、投資家は大きな値動きを期待しているようだ。
著名なアナリストのウィリー・ウー(Willy Woo)氏も、ビットコイン市場への新しい投資家の流入が急増していることから、価格は上方に動くと見ている。
バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー(Marc Chandler)氏によると、米ドルの長期トレンドは弱気だという。そのため、ビットコインや他のドル建て資産が大きな売りとなる可能性は低い。
とはいえ、三角持ち合いが下方に動いた場合、チャート主導の売りが9月の安値9900ドル以下を再びもたらす可能性がある。
さらに、一部の投資家は一時的な価格下落に備えているようだ。1カ月プット・コールスキューは6.6%とプラスになっている。
翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:Skew
原文:Bitcoin’s Options Market Retains Long-Term Bull Bias Despite Sluggish Price