韓国の中央銀行は2021年に、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の試験運用を行う。現地メディアが報じた。
コリア・タイムズの7日付の記事によると、来年の試験運用は、今年の夏に行われた技術フェーズの開発に続くもので、CBDCの発行と流通にフォーカスしたものになる。
中国政府がCDBCの発行に向け、銀行や企業を巻き込んだ全国規模の試験運用を進めているなか、韓国は今年4月くらいからCBDCへの取り組みを加速させた。同報道によると、韓国銀行(BoK)は今回のテストは必ずしもCBDCの立ち上げを意味するわけではないと述べたという。
仮想環境でテスト
韓国銀行は当初、CBDCの必要性は限定的としていたが、プロジェクトを急速に進展させた。第1フェーズ(テクノロジーの設計とレビュー)を数カ月で終え、第2フェーズ(外部パートナーを含めたインフラの検討)は8月末にスタートした。
中国がデジタル人民元をすでにテスト運用する一方で、韓国銀行はまずは仮想環境でブロックチェーンベースのCBDCをテストすると報じられてきた。
コリア・タイムズによると、韓国銀行はブロックチェーンを利用して、現金による従来の決済手段と同様の取引をシミュレートすると述べたという。韓国銀行は6月、CBDCの発行の可能性について助言を行う法律委員会を設置している。
翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:Shutterstock
原文:South Korea’s Central Bank to Test Digital Currency in 2021