191万人の市民が総額1億6000万円相当の抽選に参加した。中国・深セン市で行われたデジタル人民元のテスト運用の話だ。
シンガポールのウェブメディア「AsiaOne」によると、抽選に参加した191万人の深セン市民のうち、5万人が12日、200人民元(約3100円)のデジタル人民元を受け取った。
市民が受け取ったデジタル人民元は、テスト運用と広報の一環として、市内の約3400店で利用可能だ。
デジタル人民元の正式な発行は、まだ明確なスケジュールは発表されていないが、深センでのこの取り組みは、中国人民銀行が計画を加速させていると言える。
デジタル人民元の普及のハードルの一つは、デジタルウォレットを使う必要があることで、子供や高齢者が使えるかどうかが懸念されている。
AsiaOneの記事は、デジタル通貨は世界の基軸通貨としての米ドルの役割を奪う可能性を持つ「新しい経済」のための「リトマス試験紙」だ、という一人のユーザーの話を伝えた。
翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:Shutterstock
原文:Nearly 2 Million Sign Up for China’s Digital Yuan ‘Lottery’