金融業界の新しい動きとして注目されているDeFi(Decentralized Finance、分散型金融)について、注目すべきプロジェクトやエコシステムを支えるさまざまなサービスや機能などを解説したレポート「DeFi Ecosystem Report」が11月5日、公表された。レポートをまとめたのはマネックスクリプトバンクで、同社運営のWebメディア「Block Insight by MonexCB」で無料ダウンロードできる。
注目のDeFiプロジェクトを40件紹介
約60ページのレポートは、伝統的な金融とDeFiの違いから始まり、DeFiの市場概況、エコシステムなどのほか、注目のプロジェクトが40も紹介されている。たとえばUniswapやMakerDAO、Compound、Synthetix、KyberNetwork、Augurなどで、各プロジェクトの概要や進捗、トークンやアルゴリズムの特性などがそれぞれ1ページでコンパクトにまとめられている。
後半には、DeFiを支えるさまざまな役割について解説。アグリゲーター、ステーブルコイン、分散型オラクル、ウォレット、Layer2などについて、その概要や代表的なサービス・プロジェクトが説明されている。
DeFiは「FinTech領域のなかでもとくにイノベーショナルな領域」
同社はリリースでDeFiについて、 「金融の新たな形、 とりわけ中央集権的な管理者を必要としない形を提示しているという点で、 FinTech領域のなかでもとくにイノベーショナルな領域を占めるもの」と評価。「金融の世界へ新たな風をもたらすDeFiの世界には、 並々ならぬ関心が集まっています」とした上で、「DeFiを標榜するプロジェクトのほとんどすべてが国外で進められるものであり、 国内においてDeFiに関する情報を網羅的に扱った調査や文献はきわめて少ない状況」にあると指摘した。
レポートをまとめた理由について「国内でのFinTechをさらに推し進めるためには、 国内の事業者および消費者が容易にアクセスできる地点において、 DeFiに関する体系的な情報が提供されている必要がある」と考えたことを挙げている。レポートがダウンロードできるサイトはこちら。
https://crypto-lab.info/?p=13800
なお掲載されているプロジェクトは次の通り(掲載順)。
Uniswap、MakerDAO、WBTC、Harvest Finance、Compound、Aave、Curve、Synthetix、Yearn.Finance、RenVM、Balancer、SushiSwap、InstaDapp、Cream.Finance、Flexa、dForce、Nexus Mutual、DODO、mStable、ForTube、Set Protocol、dY/dX、Loopring、Bancor、Metronome、KyberNetwork、xDAI、Gnosis、DeversiFi、Erasure、pieDAO、DDEX、Opyn、MelonProtocol、MCDEX、RAY、Augur、bZx、ACO、Dharma
文・編集:濱田 優
画像:マネックスクリプトバンク リリースより