独大手自動車メーカーのフォルクスワーゲン・グループは、ブロックチェーンを活用して車載電池に使われる鉱物資源のサプライチェーンを追跡する。
フォルクスワーゲンは2019年4月18日(現地時間)、電気自動車用リチウムイオン電池に使われるコバルトなどの鉱物資源の生産元を明らかにするため、米フォードなども参画する活動に参加したと発表した。
資源の生産元を明確にする業界の取り決めを遵守するため、生産者やそのユーザー企業は現在、第三者機関に依存しながら、面倒な事務手続きの処理をせざるを得ない状況にある。ブロックチェーンを用いてサプライチェーンを追跡することで、経済協力開発機構(OECD)が定める責任ある調達基準(PSCI)を満たすことが可能になる。
今回の取り組みでフォルクスワーゲンは、IBMのハイパーレジャー・ファブリック上のプラットフォームを利用し、鉱物資源のサプライチェーンをグローバルに追跡していく。共同で進められるこの活動は今年初めにスタートし、中国コバルトメーカーのHuayouや韓国のLG化学(LG Chem)などが参加している。
フォルクスワーゲンの発表によると、この活動には今後、航空宇宙産業や家電業界などの企業が参加する可能性があるという。
翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:Volkswagen image via Shutterstock
原文:Volkswagen to Track Minerals Supply Chains Using IBM Blockchain