イーサリアムブロックチェーンが12月1日、史上最大となるアップデートの第1フェーズを開始する。
イーサリアム2.0(ETH 2.0)研究者のジャスティン・ドレイク(Justin Drake)氏のツイートによると、イーサリアム2.0の中核となるビーコンチェーンの立ち上げは、協定世界時12月1日12:00(日本時間1日21時)に設定されている。
The genesis block is now set 🙂
— Justin Ðrake (@drakefjustin) November 24, 2020
genesis time: 2020-12-01 12:00:23 GMT
validator count: 21,063
ビーコンチェーンは、イーサリアム2.0への4つの移行フェーズの最初のフェースであり、現行のブロックチェーンと並行して運用される暫定的なブロックチェーンとなる。
11月23日、ビーコンチェーンのデポジットコントラクトの預かり金額は、イーサリアム2.0の「ジェネシス・デー」を12月1日に設定するために必要な額に達した。
イーサリアム2.0の主要クライアント(ネットワークに参加するためのソフトウエア)のすべてが、新しいブロックチェーンの「ジェネシス・ステート・ルート」、つまりコードの正確な出発点に合意した。
「イーサリアム2.0の機能を完成させるための取り組みは、中間点を無事に過ぎたと言えるだろう。研究(何年もかかった!)はほぼ終わった。フェーズ0のスタートは間違いなく重要な実装のマイルストーンとなる。フェーズ0は、堅牢な基盤(シグネチャー、マークライゼーション、ネットワーキング、イーサリアム1.0デポジット、ランダム性、PoSなど)を構築する。今後の多くのハードフォークは、これらの基盤の上に比較的薄いインフラを重ねていくことになる」ドレイク氏は述べた。
またドレイク氏によると、2つ目から4つ目までの残りの移行フェーズ、つまりイーサリアム1.0ブロックチェーンとトークン、アプリケーションのエコシステムをイーサリアム2.0に完全に統合するには「相当のエンジニアリングと、多くの調整が必要になる」という。
ドレイク氏は、イーサリアム2.0の完全な立ち上げ日の大まかな目安については「楽観的すぎることもあれば、悲観的すぎることもある」とCoinDeskの取材で答えた。同氏はイーサリアム2.0の完全な立ち上げは、2023年半ばまでに「機能の準備が整う」状態になると考えている。
イーサリアム(ETH)価格はアップデートへの期待を受けて上昇。記事執筆時点では、600ドルをわずかに超えている。
翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:NASA
原文:Ethereum 2.0’s Genesis Day Is Officially Set for Dec. 1