個人間決済にフォーカスするステラブロックチェーンのネイティブトークン(暗号資産)、ステラルーメン(XLM)の価格が2年ぶりの高値をつけた。
ステラは6日11時(協定世界時)、0.2990ドルで取引され、2018年11月以来の高値を記録した。ステラは現在、暗号資産(仮想通貨)の中で3番目に大きい時価総額を持つが、価格は今週だけで2倍に膨れた(CoinDesk 20のデータ)。
次世代・決済基盤のプロトコルを開発してきたリップル・ラボが米証券取引委員会(SEC)に提訴されたことを受け、北米の複数の暗号資産取引所はリップル(XRP)の取り扱いを中止。リップル(XRP)の価格は急落し、一部のアナリストは資金がリップルからステラに流れた可能性があると述べる。
ステラは価格面でプラスの影響を受けており、背景にはリップルの問題があると、ロンドンのプライムブローカー「Bequant」でリサーチヘッドを務めるDenis Vinokourov氏はコメントした。
暗号資産のリップル(XRP)が有価証券だと主張する米SECは12月22日、リップル・ラボが同通貨を販売することで個人投資家などから資金を調達してきたとして提訴。以来、リップル(XRP)の価格は2分の一まで下がり、その価値は現在約0.20ドル。
一方、価格の上昇が続くなか、ステラ開発財団は今週、ウクライナ政府が開発を検討している同国の中央銀行デジタル通貨(CBDC)のプロジェクトを支援することに合意したと発表。ウクライナのCBDC構想と、暗号資産のステラ(XRP)との直接的な関係はないが、暗号資産市場はこの発表をポジティブにとらえたようだ。
リップルを巡っては、暗号資産ファンドを運営する米グレイスケール・インベストメンツとビットワイズが、ファンドを通じて投資してきたリップル(XRP)のポジションを清算した。
翻訳:coindesk JAPAN
編集:佐藤茂
イメージ画像:Shutterstock
原文:Stellar’s XLM Token Rallies to 2-Year High on XRP Woes, OCC Ruling, Ukraine