【割引】「株式」を安く買う2つの方法──なぜLINE証券で安く買えるのか?

株式投資をしている人なら誰もが知っていることだが、株はどこの証券会社で買っても値段は同じだ。証券会社というブローカーが異なるため手数料は違うだろうが、同じ取引所に上場している株式を買うのに同じ値段なのは当たり前ではある。ただ実際には株を割安に買う方法がいくつかある。

株を安く買う方法1──「立会外分売」を利用する

まず株を割引価格で買う方法として考えられるのが、「立会外分売」で買う方法だ。これは企業などが保有している株式が、証券取引所の取引時間外(=立会外)に売り出されること。分売が行われる日の前営業日の終値より割り引かれた価格で買うことができる。

なぜ立会ではなく立会外で売り出すかというと、一度に大量の売注文を出すと、短時間に大きく値下がりするおそれがあるからだ。この点、立会外分売なら大きな値崩れを抑えつつ、株主を増やすことができる。それによって流動性も高めることになる。

また株主数が増えることで、上位市場への指定替えを期待できるとされている。東証2部やマザーズから1部への指定替えを目指して、分売を実施する企業もあるという。

2020年の実績をみるとおおよそ3%程度は割り引かれている

本稿執筆の1月上旬時点では、キューソー流通システム <9369> が1月18日から20日まで、253,600株を売り出すことにしている。同社は東証1部のため指定替えを意図したものではないだろう。100株単位で、1000株まで購入できる。価格は分売実施の前営業日に決まるため、現時点では割引率も含めて未定だ。

昨年、2020年も多くの企業が立会外分売を実施している。楽天証券の取り扱い実績ページを見ると、延べ86社が行っている。複数回行っている企業があるので実数は少ない。たとえばマザーズのLink-U <4446> は1月29日と4月24日に行っている。それぞれ分売価格の割引率は3.04%と3%だった。

同社のようにおおよそ3%程度割り引かれているようだが、中でも割引率が高かったのが、マザーズ上場のヴィッツ <4440> だ。分売価格は2129円で、割引率は4.01%だった。

株を安く買う方法2──LINE証券の「株のタイムセール」を利用する

もう一つ株式を安く買う方法は、LINE証券(ライン証券)の「株のタイムセール」を利用することだ。これは文字通り、株式が一定のセール時間内なら安く買えるサービスで、最大7%オフになる。いつも行われているわけではないが、実施される際は3%、5%または7%オフの割引価格で買える。

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LINE証券の株のタイムセール

ただし、LINE証券が指定した対象銘柄のみが対象なので、好きな銘柄を何でも選べるわけではない。毎回最低5銘柄は選定されており、買えるのは一人1銘柄だけ。数量は銘柄ごとに購入上限が決められる。売り出される株数には限りがあり先着順とされている。また割引率はランダムなため、3%になるのか5%なのか、はたまた7%なのかは買う時まで分からない。

タイムセールの流れはこうだ。15時に取引所が閉まってから対象銘柄が発表される。17時から19時までの間にタイムセールが行われ、21時に約定(取引成立)。翌営業日から取引できるようになる。

注目なのは、手数料がかからないこととだ。たとえば1万円の株を3株買うと、一般に3万円と手数料がかかる。だがLINE証券のタイムセールで7%オフになると、必要額は7%オフの2万7900円だけだ。なお基本的に東証上場の銘柄は100株単位で売買されるが、最近は同社のように1株単位などの単元未満株を購入できるサービス(いちかぶ)を提供している証券会社もある。

2020年にはリクルートや楽天、メルカリが対象に

2020年に行われたタイムセールでは、リクルートホールディングスや武田薬品工業、メルカリ、楽天などが対象となり、それぞれ7%オフで売り出されている。

セール開催は不定期で、情報はLINE証券のTwitterやLINEアカウントで提供される。事前に口座を開設してアカウントをフォローしておくといいだろう。

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|文:CoinDesk Japan編集部
|編集:濱田 優
|画像:Shutterstock.com